-日本に相応しいGAP規範の構築とGAP普及のために-

株式会社Citrus 株式会社Citrusの農場経営実践(連載25回)
~和歌山県内の中小企業内で話題に~

佐々木茂明 一般社団法人日本生産者GAP 協会理事
元和歌山県農業大学校長(農学博士)
株式会社Citrus 代表取締役

 平成28年11月1日に和歌山市内のホテルで開催された平成25年度補正中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業成果事例発表会に「食品乾燥機を用いた無添加ドライフルーツ・ドライベジタブルの製造」と題して事例発表した。内容は本誌44号連載17でご報告した弊社の6次産業化への取組み実績である。発表会には県内中小企業100社あまりが出席していた。この事業に弊社を含め和歌山県内で151社が採択された。採択率は30%と言うから県内の多くの中小企業の応募があったことが覗える。平成25年度補正予算の事業実施期限が平成27年9月30日で、弊社もぎりぎり期限内に完成した。一般企業なら工作機器や製造ラインを合理化するためのバージョンアップ機器の導入が実施内容のようで簡単なわけですが、弊社にとって食品加工は全く新しい試みであったことから、どんな商品を生産するか、また、加工するために何を合理化できるのかなど、すべて想定しながらの申請でした。幸い、農林水産省の総合化計画の認定を受けたときの6次産業化への目標があったので、それをこの事業用にアレンジしたことが採択につながったと思われる。今回の発表に選ばれたのは、その申請内容や実績が事例集に紹介され、一般の中小企業とは違っていたので、事務局サイドから発表社に選ばれたようであった。

  事例の発表社は4社で、弊社は3番目であったことから、前座の発表が自社の製品ブランドの特徴など事細かな内容であったことから、弊社が準備していた内容を変更し「優秀な人材が育つ企業を目指している」と大きくまとめてみた。終了後、保険会社の方から「内容が判りやすかった」とお世辞かもしれませんが、激励をもらった。

  和歌山県中小企業団体中央会は、この事業の事例集を今年10月に完成させている。編集したのは、委託を受けた株式会社帝国データバンクで、弊社もこの会社の記者から取材を受けた。

  この事例集には、県内の採択を受けた内の32社が事例として紹介されている。今回のニュースの記事として、その帝国データバンクがまとめた弊社の紹介記事をそのまま記載してみる。

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