-日本に相応しいGAP規範の構築とGAP普及のために-

『セミナー受講者の修了レポート(感想や考察)の紹介』
 生産組織管理のためのQMSセミナー

株式会社AGIC 事業部

「品質管理」が「組織論」に繋がる理由が分かった

受講者 都道府県普及員

 「QMS」を、「Q(クオリティ)=品質」、「M(マネジメント)=管理」、「S(システム)=仕組み」と訳し、「品質管理の仕組み」ととらえた場合、これがなぜ組織論につながるのか、よく理解が出来ていませんでした。 概論の最初に、「Q(クオリティ)を品質」と訳した上で、顧客からの要求やニーズがあって初めて成り立つ特性だとの説明を受け、目から鱗が落ちるようで、「顧客が欲しいモノ」は、「顧客が求める品質」でなければ良い品質とは言えないことがよくわかりました。

 さらに、顧客重視はもちろんのこと、Q(クオリティ)を達成するために、方向を定めるリーダーの重要性や権限の付与による構成員の参画なども、組織としての品質管理や品質の向上に不可欠であることを学びました。 当県のGAPの取り組みを推進する上で、組織体はもちろん、個々の農家であっても、「誰のため」、「何のため」にこの生産物を作っているのか?といった視点から、それぞれの経営体が持つ品質管理の仕組みを高めるための指導をしていきたいと思いました。

GAP普及ニュースNo.76 2023/7

産地振興に向けて、農家にもQMSの概念を理解してもらう必要がある

受講者 都道府県普及員

 今回の研修を通じて、QMSの意味とGAPとの関連について、理解を深めることができた。特にクオリティ(Q)は品物やサービスに対する顧客からの要求事項に適応していることが重要であり、要求されるクオリティを達成、維持するためのマネジメント(M)においては各階層のリーダーの能力・力量が必要であることを認識することができた。

 現在、地域の主要品目の一つであるほうれん草の生産指導を担当している。300人を超える部会であり、研修の中でも触れられていたJA本体と生産部会との関係について、日頃から感じていたことと同様の点を指摘されており、理解できる内容であった。今回の研修を今後の産地指導に積極的に活用することにより、この地域から生産される農産物の品質向上や、組織の活動見直しに繋げていきたい。

 また、研修内でもJA組織や生産者組織をモデルに指導されているおり、普及指導員だけでなく、JAの営農指導員や部会事務局担当者も受講する機会があると良い。

GAP普及ニュースNo.76 2023/7