GAPが求める健全な土づくり ― 環境保全・食品安全・農場経営をつなぐ Soil Health -

GAPが求める健全な土づくり
― 環境保全・食品安全・農場経営をつなぐ Soil Health -


開催趣旨


 土づくりは、農業生産の基本です。堆肥や有機質資材の利用、土壌診断に基づく適正施肥、耕起・深耕、排水改善など、これまで農業現場で積み重ねられてきた土壌管理は、作物生産を支える重要な実践です。

 GAPは、生産性の向上だけを追求するのではなく、農業生産に伴う環境への影響を適切に管理し、生産性と健全性を両立する適切な農業実践を目指す考え方です。土づくりについても、地力や作物生産性の確保に加え、環境負荷、土壌の物理性・生物性、気候変動への対応、投入コスト、収量・品質の安定、食品安全に関係するリスク管理、取引先や社会への説明まで含めて捉えることが求められます。

 日本生産者GAP協会では、2023年度GAPシンポジウム「グリーンな栽培体系と国際水準GAP」において、『実践ガイド 生態学的土づくり』を手がかりに、生態学的な土壌管理と持続可能な農業について議論しました。今回のシンポジウムは、その議論をさらに一歩進めるものです。

 そこで今回のシンポジウムでは、 Soil Health(土壌の健康)の考え方を手がかりに、「地域・農場にとって健全な土とはどのような状態なのか」を考えます。

 重要なのは、特定の農法や資材を一律に「良い」とすることではありません。土壌、気候、作物、地形、機械体系、経営条件など、それぞれの地域・農場の状況やリスクを把握した上で、アウトカム(目指す成果)を定め、必要な指標を確認し、適切なグッドプラクティスを選び、記録・改善・説明につなげていくことです。

 「何を実施したか」だけではなく、「何を目指して、その管理を行い、その結果をどう確認するのか」。GAPを起点として、環境保全・食品安全・農場経営を同時に支える「健全な土づくり」のあり方を考える2日間とします。


開催概要


名称
2026年度 GAPシンポジウム
テーマ
GAPが求める健全な土づくり― 環境保全・食品安全・農場経営をつなぐ Soil Health -
日時
2027年2月1日(月)受付 12:00 ~ 開始 13:00~17:00
     2日(火)受付 9:15 ~ 開始 9:30~17:00
会場
【ハイブリッド開催】
《会場》 東京大学中島董一郞記念ホール(東京都文京区弥生1-1-1 東京大学農学部内)
《オンライン》Zoomウェビナー
※開催後に参加者限定で各講演のビデオをストリーミング配信予定
参加費
(個人)主催・共催の会員および後援職員:\9,000、一般:\12,000、大学生: \1,500、高校生:無料
(団体)農学系大学・専修学校・農業高校の授業として聴講:\12,000
*講演資料はPDFファイルで配布(ダウンロード)。(当日の投影内容と配布資料が一部異なる場合がございます。予めご了承ください)
情報交流会参加費:¥5,500(2月1日17:30~19:30(シンポジウム参加とは別に申込要)東京大学農学部フードサイエンス棟1階 cafe agri 101)
主催
共催
事務局
一般社団法人日本生産者GAP協会 教育・広報委員会、株式会社AGIC大会事務局
HP
https://fagap.or.jp/seminarsymposium/symp2026/index.html
【こんな方におすすめです】
農業者・農業法人の方へ
土づくりを、収量や品質だけでなく、肥料・農薬などの投入コスト、気象リスク、作業性、経営の安定まで含めて考えるヒントが得られます。
普及指導員・営農指導員・JAの方へ
土壌診断の数値だけに頼らず、農場の観察や記録と組み合わせながら、それぞれの農場に合った改善を支援する考え方を整理できます。
研究者・技術提供者の方へ
土壌の化学性・物理性・生物性や測定技術を、農業現場の判断や改善にどう結びつけるかを、実践事例とともに考える機会になります。
行政・政策関係者の方へ
海外のSoil Health政策や農業環境政策の動向も踏まえながら、農業者の取組を支える制度や支援のあり方を考える材料が得られます。
食品・流通・小売の方へ
生産現場の土づくりの取組を、持続可能な調達、環境価値、商品の説明、取引先や消費者とのコミュニケーションにどうつなげられるかを考えます。
教育・研修に携わる方へ
Soil HealthとGAPを、単なる技術や基準ではなく、「持続可能な農業をどう考えるか」を学ぶための教材・指導の枠組みとして捉えるヒントが得られます。

プログラム

 詳細が決まりましたら、随時、掲載いたします。

2月1日(月)

12:00~13:00受付
13:00~13:10開会・オリエンテーション
13:10~13:40開会挨拶・基調講演
なぜGAPに健全な土づくりが必要か、GAPステージ3と健康な土づくり ― GAPを主語に、環境保全・食品安全・農場経営をつなぐ基盤として土づくりを位置づける。
13:40~14:20講演1(科学的根拠)
Soil Healthとは何か。土壌の化学性・物理性・生物性、土壌機能、自然資本としての役割を整理する。
14:20~15:00講演2(世界の動向/政策・制度)
Soil Health、持続可能な土壌管理、環境再生型農業等をめぐる世界の政策・制度を整理し、農場の管理・測定・評価・支援へ接続する制度設計から日本への示唆を得る。
15:00~15:40講演3(社会・市場・制度・説明可能性)
健全な土づくりを、農場・技術側だけでなく、食品企業、流通・小売、行政・制度を含むサプライチェーン全体でどう支えるかを扱う。調達基準、評価・見える化、支援・インセンティブ、取引先・消費者への説明等を取り上げる。
15:40~16:00休憩・質問投稿
16:00~17:00総合討論 テーマ(案)「健全な土づくりを、GAP・政策・市場からどう支えるか」
健全な土づくりを農場内部の技術課題だけでなく、持続的生産を支える社会的な仕組みとしてどのように位置づけるかを議論する。
1日目登壇者
17:30~19:30情報交流会:会場1階 cafe agri 101
(要申込)
登壇者、参加者と直接 情報交流を!

2月2日(火)

9:30~9:402日目開始・事務連絡
現場事例
地域・農場の条件や課題を踏まえた土壌管理・栽培管理の実践を紹介する。可能な範囲で、土壌状態、収量・品質、環境負荷、作業性、コスト等の変化や、その確認・評価についても扱う。
9:40~10:20現場事例1(水田等)
水管理、有機物循環、生物多様性、メタン排出、土壌・水系への影響、収量・品質等。
10:20~11:00現場事例2(畑作等)
耕起体系、排水、被覆、輪作、適正施肥、病害虫・雑草管理、作業性・収量安定等。
11:00~11:15休憩
11:15~11:55現場事例3(果樹等)
草生・被覆管理、有機物管理、土壌物理性、水分管理、傾斜地・侵食対策、病害虫・雑草管理、品質・樹勢・作業性等。 登壇者:
11:55~13:00昼休み
13:00~13:45技術・測定1(土壌診断・評価)
健全な土づくりを、農場・技術側だけでなく、食品企業、流通・小売、行政・制度を含むサプライチェーン全体でどう支えるかを扱う。調達基準、評価・見える化、支援・インセンティブ、取引先・消費者への説明等を取り上げる。
13:45~14:30技術・測定2(土壌生物性・MRV等)
土壌生物性を把握・評価する新たな技術や研究を取り上げ、化学性・物理性を含めた土壌状態の評価や、土壌環境・栽培管理への活用可能性を考える。
14:30~15:00休憩・質問投稿
15:00~16:30総合討論 テーマ(案)「地域・農場に応じた『健全な土づくり』をどう組み立てるか」
地域・農場の条件に応じて、どのような土壌状態を目指し、どのような管理を選択し、その効果をどのように確認していくかを議論する。
2日目登壇者
16:30~17:00総括・クロージング
シンポジウムの成果を、今後の研修・評価・出版・情報発信等の協会事業へ接続する。

※講演内容、時間は進行上の都合により変更になる場合もございます。あらかじめご了承願います。(敬称略)


2023年度から続くテーマ


「生態学的土づくり」から、
“健全な土”をどう目指し、確かめるかへ。

日本生産者GAP協会では、2023年度GAPシンポジウムで『実践ガイド 生態学的土づくり』を手がかりに、 生態学的な土壌管理と「生産性と持続性を同時に達成する」農業について議論しました。 2026年度は、その議論をさらに一歩進め、Soil Health(土壌の健康)を共通言語として、 地域・農場ごとに何を目指し、どう確認し、どう改善するかを考えます。

2023

生態学的土づくりを学ぶ

テーマは「グリーンな栽培体系と国際水準GAP」。 『実践ガイド 生態学的土づくり』日本語版の出版を契機に、 生態学的土壌管理と持続可能な農業、GAPとの関係を考えました。

2026

Soil Healthから「健全な土づくり」を考える

特定の農法や資材を一律に良いとするのではなく、 地域・農場の条件やリスクに応じて、目指す成果を定め、 指標を確認し、グッドプラクティスを選び、記録・改善・説明につなげます。

「何をするか」から一歩進み、
「何を目指し、どう確かめ、どう改善するか」へ。

参加申込


参加方法
ただいま準備中
定員
会場90名
オンライン200名
宛先
メールmj(アットマーク)fagap.or.jp
FAX029-856-0024
参加費(資料代)
主催・共催会員および後援職員¥9,000(税込)
一般¥12,000(税込)
学生¥1,500(税込)
高校生無料
農学系大学・専修学校・農業高校の授業として聴講
※授業参加生徒の感想レポートの提出をお願いいたします。
\12,000(税込)
支払方法

参加費(情報交換会含む)のお支払いは、請求書をお受け取り後、記載された口座(下記口座)にお振込みください。

振込先銀行三井住友銀行 つくば支店
口座番号普通預金 0152070
口座名義人イツパンシヤダンホウジンニホンセイサンシヤギヤツプキヨウカイ
一般社団法人日本生産者GAP協会

昼食
事務局からの昼食のご用意はありません。
お問い合わせ

一般社団法人日本生産者GAP協会
TEL : 029-861-4900
FAX : 029-856-0024
Email:mj(アットマーク)fagap.or.jp

アクセス

当シンポジウムは、ハイブリッドでの開催となります。当日ご来場が困難となった場合は、オンラインでの参加 または、開催後のストリーミング配信でご覧いただけます。

会場参加

東京大学中島董一郞記念ホール
東京都文京区弥生1-1-1 東京大学農学部内

オンライン参加

 当シンポジウムでは、オンラインによるウェブ会議システム「ZOOM」(https://zoom.us/)を利用しております。

 接続については、「ウェブシンポジウム受講方法(PDF)」にて、ご入場の準備をしていただくと、当日スムーズにご参加いただけます。